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pilates
仰向けで頭を持ち上げると、首が痛い
vol.9
ピラティスインストラクターのヒロコです。
よく生徒さんから「仰向けから頭を持ち上げる時首が痛くて辛いです」と相談されます。その理由として腹筋がうまく使えていないことが考えられます。頭は約5kgの重さがあり、それを小さく細い首の筋肉ばかりに頼って持ち上げようとすると当然負荷がかかりすぎて首は痛くなります。
まずは頭の持ち上げ方を確認しましょう。
仰向けで頭を持ち上げるとはいっても「頭だけ上げる」のではなく、実は「頭も胸も持ち上げる」のが正しいやり方です。首を折り曲げるのとは違います。
× 首を折り曲げる。
これでは、首の前側の筋肉に負担がかかり、苦しいのです。
〇 頭と胸を持ち上げる
コツは、肩甲骨の下のラインを境にそこから下の骨盤までの胴体は体幹の筋肉を使って重くマットに置いておき、頭と肩甲骨はマットからめくり上げることで首への負担が軽減します。
続いて、プロップスを使った頭の持ち上げ方を紹介しましょう。プロップスのサポートがあることで、本来動かしたい体の場所を動かしやすくなり、余計な力みが無くなります。今回はエクササイズボールとセラバンドを使った頭の持ち上げ方をご紹介します。
プロップスを使っておこなう場合
エクササイズボール:
セラバンド:
1.ヘッドノッズ
ボールの上に頭を乗せる
空気を抜いたボールの上に頭を乗せて鼻で縦線を書くように頷き(うなづき)、同時に頭の下のボールを遠くに転がすように首の裏側を伸ばします。そしてまた鼻の頭を天井に戻します。この頷く動作を繰り返します。
2.カールアップ
セラバンドの上に寝てカールアップ
セラバンドをマットの真ん中にまっすぐ伸ばしその上に背骨を乗せて仰向けになり、頭の上でセラバンドを持ちます。
セラバンドを張りヘッドノッズをしてから頭と胸を持ち上げます。
ハンモックに寝ているかのように頭の重さはセラバンドに預けることで首の前側の筋肉を過度に緊張することなく頭を持ち上げる事ができます。
セラバンドに頭も背骨もついている状態を保ちつつシールをはがすように頭と胸を持ち上げてみましょう。首に頼らない分、腹筋が働いているのが感じられるでしょう。
セラバンド無しで両手を後頭部に重ねて行っても同じように手で頭の重さを感じながら背骨を手に向かって伸ばし上げると首は楽になります。
3.骨盤の下にボールを入れてお腹をへこませる
頭と胸を上げた時、腹筋がうまく使えていないと骨盤の安定が保てず腰が丸くなりやすいです。
骨盤を床と平行に保つためにお尻の中心にある仙骨(骨盤のうしろの真ん中の固い骨)の下にボールを入れます。
丸いボールの上で骨盤が傾きやすいのですが、お腹を凹ませるようにしてできるだけボールを平らに押しつぶしていきます。骨盤が平らかどうか確認するために手で三角を作り骨盤の上に乗せるとわかりやすいです。
この感覚が身につくと頭を上げるエクササイズの時も骨盤で床をしっかり押すことができるので、「テコの原理」で逆側にある頭を持ち上げるパワーが生まれ首は頑張らなくても良くなり楽になります。
もしこれらを実践しても「どうしても首が痛くてつらい」ということでしたらインストラクターにお気軽に質問してくださいね。
人によって筋肉の付き方や可動域が異なります。個人のニーズに合わせたプログラムをカスタマイズしておこなうプライベートレッスンもおススメです。
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写真・文 ピラティスインストラクター ヒロコ/編集 七戸 綾子